2006年
11月
29日
(水)
00:01 |
編集
永遠に続くと良い、と思ったバケーションから、無事、戻ってまいりました。
美味しい物を食べ放題、楽しいショーは毎日、家事は一切なし。
のんびりバケーションタイムの頭を、普通の主婦の時間に戻すのは容易なことではありません。やっと今、山のような洗濯物を片付け、シンクにどんどん貯まっていく汚れたお皿を洗いながら、
1週間のバケーションというのがどんなに短いものか、痛感しております。先週の土曜日に寄航、翌日曜日には荷物も片付かないまま、
家族の希望により、クリスマスツリーを飾る始末。我が家では感謝祭後、最初の週末にツリーを飾るのが恒例。
おかげで、我が家の狭いリビングルームは、
旅行の荷物、お土産、クリスマスのプレゼントがそこここに散らかり、主婦の仕事の重大さが身にしみております。
お土産で大きなスーツケースを膨らませるより、
毎日私たちの部屋を整えてくれたハウスキーピングの一人でも、スーツケースに閉じ込めて家に連れてこられたらよかったのでは????というわけで、いまだ写真の整理もついておらず、今日は旅行とはぜんぜん関係のない、先々週の出来事で勘弁。
フロリダのこの町は避寒地であり、夏と冬の人口を比べると冬のほうがはるかに多い。
だから、この小さな町の商店やガソリンスタンドは、冬の間、北部から暖を求めてやってくる、定年退職した小金もちの老人で、あふれるほどだ。
冬場だけ
アメリカ北部から南部に避寒に来るこういった人々をSnowbird(渡り鳥)と呼ぶ。
さて、週末でもないのに、やたら込み合ったWalmartでの買い物をやっと済ませ、帰りがけに、同じくWalmartの敷地にあるガソリンスタンドへ寄った。
ここも、
まだ午前中なのに、すでに列ができるほど混んでいる。列に並ばなければならないのは気がひけたが、幸いにも2番目につけたので、我慢して待つことにした。
私の前でガソリンをポンプしていたのは、
小奇麗な黒人の男性老人。粋な帽子までかぶって、ピシッとアイロンの当てられたシャツとパンツで、まるで、このままゴルフにでも出かけられそうな出で立ちである。ガソリンのポンプの横に立って、この黒人男性となにやら会話を交わしている白人の男性が目に入る。
この白人の男性、多分、40代くらいか。汚いとは言えないが、色のあせて伸びたTシャツ、くたびれたジーンズ、少し汚れたスニーカー。白人男性が、一方的に黒人男性に話かけているように見えないこともない。
身奇麗な黒人老人と、くたびれた格好の白人の中年、へんなコンビだ。この時、なぜか私にはこの二人が一緒にいると思えたのだが、黒人男性はガソリンを入れ終わると、さっさと一人で車に乗り込み、行ってしまった。
その場に取り残される白人男性。はて、あの二人は一緒ではなかったのか?まだポンプのところでうろうろしている男性を見て、一瞬、
嫌な予感。しかし、すでに後ろには列ができていて、前方に向けて進むしかない。
しかたなく、ポンプで車を止めて、
なるべく男性とは目線を合わせないよう車から出るやいなや、男性が私に話しかけてきた。
「失礼ですが、お願いがあるんですが。」
けっして、無礼だったわけではない。
むしろ、丁寧すぎるほどだ。
「このカードであなたがガソリンを買って、その買った分を現金で私にくれないでしょうか。」見ると、彼はWalmartのギフトカードを手にしている。
あまりに唐突な質問に答える言葉もなく立ち尽くす私に、ダメ押しのように、彼が付け加えた。
「あなたの前でポンプしていた男性も、私に協力してくれました。」
黒人男性が払ったのか、20ドル札が何枚も、彼の手の中にしっかりと握られている。しかし、実際、彼らがお金のやり取りをしているところを私は見なかった。
そんなことをぼんやり思っていると、突然、良い答えが見つかった。
「私、今、現金をもっていないの。実は、このガソリンも自分のカードで払うつもりだったのよ。」最初のセンテンスを聞くやいなや、彼は無言で、スーッと、大股で隣のポンプに歩きだした。
頼む時には丁寧な割には、去るのは迅速。給油をしながら見ていると、この男性、隣のポンプに並んでいるトラックに乗った男性に話かけている。
どうやら、同じことを頼んでいるらしい。この男性もどうやら、同意しなかったらしい。
次から次にポンプをはしごして、そこらにいる人に現金を頼む白人男性。ガソリンスタンドを後にしながら、しばし、考える。
そもそも、なぜ、この男性はカードを自分で使わないのだ???商品券等をもらったときに往々にしてありがちなのだが、たとえば、使える店が近くに無いなら納得できる。
しかし、同じWalmartの敷地内で、目に見えるところの距離にある店に行けない理由があるだろうか???さらに、
天下のWalmartと言えば、日用雑貨から食料品、はては電化製品まで買えるではないか。
まさか、ギフトカードで買える品物が一品もみつからなかったわけではあるまい。それに、いったい、あのギフトカードにはいくらくらいの価値があったのだろうか???彼の言ったような協力者の存在を否定することはできない。だから、彼の手にはすでに、20ドル札が5枚ほど握られていたとも考えられる。
オイオイ、キミ、ソコニモッテイルダケデモ、100ドルダヨ。。。ウチナンテ、サイフニ3ドルシカハイッテナイコトノホウガ、オオイノニ。。。
しかし、すでに他人が協力してカードを使ってくれたなら、カードには残高なんて残っていないのではないか???最近はガソリン代も高いから、一回マンタンにするには、乗用車だって40ドルに近い。
あるいは、彼のカードはそんなに高い価値だったのか????ナンビャクドルトカ???オイ、ソンナコウカナギフトカード、ウチナンテ、イチドモ、テニシタコトモナイゾ。。。
そして、なぜに現金なのか???ギフトカードを手に持っていて、お金に困っているわけはないだろう。
現金でしか買えないものを、急いで、買わなければならない理由があるのだろうか???とすれば、それは一体、何だろう???そういえば、去年のクリスマスあたりに1ドルをたかられたのも、このガソリンスタンドだった。